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2017-05-13

「日本人でよかった」神社本庁

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170511/k10010976941000.html

 「日本人でよかった」という神社本庁のポスターの問題のニュースをみて、日本人でよかったかどうか、自問してみたのだが、そもそも神社本庁の言う「日本人」の定義というのが分からないのでどうにも答えようがないのであった。
 
 アメリカ人の言う「アメリカ人」は(多くの場合)「アメリカ国籍の人」を指すと解釈して様々なアメリカ映画や文学を摂取してきたのだけど、いわゆる?日本人の言う「日本人」は、どうも国籍が日本である人を指さないように思う。
 両親が在日韓国・朝鮮人の日本国籍の人を日本人と呼ぶことにすごく抵抗があるらしい人は結構私の周りにも多いし、就業(スポーツ選手など)や結婚で日本国籍を取得した海外出身者を「日本人」と神社本庁が認識しているのかちょっと疑問を持つ。
 私自身にしても、これらの人を「日本人」と認めている。と言いたいのだがそうとも言いがたく、認めていない、とも言い切れず、なんとも宙ぶらりんなきもちになる。
 「日本人でよかった」と言われたときに感じる不快感とか不安感はここに根ざしていると思う。日本人とはなにか。私は日本人である、と主張する人を、私はちゃんと日本人として扱っているのか、そこに私の差別意識はないのか、っていうことを突きつけられた感じがするのだ。

 それと、根本的に「日本人でよかった」という言は、「日本人じゃないと悪い」と捉えられるという想像力を持つべきだった。
「男の子でよかった」「ヘテロでよかった」「白人でよかった」「右利きでよかった」
 自分ではどうしようもない属性について、「この属性でよかった」ということは、まあ、基本的に差別発言である。

 「日本人」を仮に日本国籍の人と定義するならば、「日本人でよかった」って言われた場合の私の答えは、「日本人はすてきだけど、多分日本人じゃなくてもすてきだと思う」。
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2015-04-24

大阪歴史博物館のこと

れきはく

 乱藤四郎を見に大阪歴史博物館へ行ってきた。
 乱藤四郎は刀である(短刀 銘吉光 号乱藤四郎)。刀剣乱舞というゲームで火がついて、このたび大阪歴博で一般公開されるというので、刀らぶ仲間二人連れて刀を見に行ったのだ。

 正直言って、私、大阪歴史博物館があまり好きではなかった。なんでかって言うと、縄文土器を展示していないからである。
 私が歴史博物館に行くのは、基本、縄文土器を見に行くのである。もちろん、縄文土器の展示のない歴史博物館はほかにいくつもある。しかし、だいたいは一応縄文時代の展示はあるし、縄文土器の欠片かイラストくらいは展示されておる。だったらいいのである。この町にも縄文土器を作る人がいたんだな。その妄想だけでも満足。要は、縄文土器マニアなのだ。
 なのに、大阪歴博には縄文時代がない。突然難波宮から時代がはじまる。味気ない土師器と、(縄文に比べると)牧歌的な埴輪からである。縄文どこいったんだ。ギルティ。

 まあ、多分に私怨ではありますが、私、このような理由で今まで大阪歴史博物館を認めておりませんでした。歴博がどんなに良い特別展を持ってきても、どんなにいいセミナーを開いても、「だが私は認めん……!」と謎のかたくなさで退けてきたのだ。
 ところが今回、歴史博物館が私の愛する乱ちゃんを展示したことによって、私の心の雪が解け、心の偏光色メガネをとっぱらったまっさらな気持ちで、改めて大阪歴史博物館を楽しんできました。

 ……なるほど、悪くない。てか、いい、かも?
 まあ、言いたいことが全くないわけじゃない。復元模型展示はもうちょっと見せる方法があったんじゃないかな、とか。悪くないんだけど。あとやっぱり縄文時代はじめ、抜けてる時代があるのも気になる。けど!
 毎土日に行われる学芸員さんの解説、力の入ったセミナーやワークショップ、初心者にとっつきやすい自館刊行の出版物など、
 ハコモノでなくソフト面での充実を図り、利用者の知的好奇心を刺激し、満たすその取り組みは、むしろ博物館として正しい姿なんではないかと思う。美術品並べてるだけやったら、それは美術館やで!!! 国立め!! 見たか!! みたいな。
大阪歴史博物館
大阪歴史博物館 posted by (C)つばな
 さらに地下に埋まる難波宮の遺跡をめぐるツアー。これはボランティアガイドの人の解説付きでこの建物地下に眠る遺跡を回るツアーなわけですが、歴博に入場しなくても参加できます。つまりタダ!! なかなか面白かったよ!!

 新収品では、尾張本家の大塩家から大塩平八郎関係の史料が寄贈されたようで、大阪の歴史をテーマとする博物館として大変喜ばしい。大塩のこと調べてた時期があったので、「これがわざわざ見に行った、あの弓……!」と興奮する俺氏。

 さて、肝心の乱ちゃんは小さくて細くてとてもかわいかったです。まる
乱藤四郎
乱藤四郎 posted by (C)つばな

theme : 博物館
genre : 学問・文化・芸術

2014-10-20

マドリードのDía de la Raza(民族の日・コロンブスデー)

民族の日
 マドリードの民族の日(コロンブス・デー10月12日)。スペイン(白人)が新大陸を発見した日で、軍事パレードなどが行われます。国威発揚、植民地主義賛美だと、批判も多いこのパレードを見に行った異民族の私たちはtve(スペイン国営テレビ)にインタビューされかけるが、英語もスペイン語も出来なかったため難を逃れた。靖国参拝に行く外国人みたいなものだからね。
 多くの来場者にとって、それはただの陽気なお祭りに過ぎないのだけれど、それが多くの人を傷つけるということに気付くべきだと思う。それはスペイン人だけの問題じゃない。今度は新大陸のコロンブスデーに行ってみたい。チャベス後のベネズエラは今年、どんな先住民抵抗の日(コロンブスデー)を迎えたのだろうか。スペインのパレードの来場者は白人ばかりだった。
2013-10-26

もう耐えられない! ヘイトデモ

 人の悪意を浴びるのは、当事者でなくとも不愉快なことだ。街を歩いていたら「殺せ!」とか「死ね!」とか言っているのを聞かなければならないというのは苦痛だ。

 ドラマ「夫婦善哉」を見て自由軒のカレーを食べたくてたまらなくなった私は、ある週末、千日前の交差点を渡ろうとした。たくさんの警官。その真ん中でspeak outする人。別に聞きたかったわけじゃない。でも拡声器からの声は勝手に耳に入ってくる。内容は韓民族が卑劣で、我々は国土を守らなければならないというようなことだった。周りから殺せというような言葉。不愉快だった。誰かが誰かを殺せと言っている。しかも、その人がなにかをしたからじゃない。国籍が韓国籍、北朝鮮国籍だから殺せという。
 もう聞きたくなかった。だから、ヘイトデモの情報を調べて、かち合わないようにしようと思った。デモがある日はその周辺に近づかない。意外と梅田はデモがないので快適である。

 今週末は日刊国交断絶国民大行進というデモがあるらしい。場所、時間を知るため告知動画をクリックする。赤字ゴシックの典型的なやつ。これは近づいたらあかんタイプっぽい煽り方。そして、使われている音楽に衝撃を受けた。rage against the machine。
 RATMの音楽が私は好きです。革新的なギターサウンド、衝撃的なライム、ファンキーなリズムライン。そしてその思想。大国の中のマイノリティーの叫びを体現していたのがRATMだった。
 
 そもそもこの曲「GUERRILLA RADIO」の歌詞に出てくるムミア事件をこの動画の作者は知らないのだろうか? これは、人種差別的な裁判で死刑判決を受けた黒人ムミア・アブ=ジャマールをテーマに、人種差別を放置するアメリカ政府と特権階級を告発した曲なのだ。どう考えても特定民族を批判し、排除しようとする活動にふさわしい曲ではない。Rage Against Korea などと、RATMの名前を使ったような煽り文句もやるせなかった。この動画を作った人は、RATMを聴いていながら特定の民族を排除するデモをしようと思ったのか。メッセージは全然伝わらないってこと? すごくショックだった。曲の意味を全然理解していないわけでもなさそうなのが余計にやるせない。表面上の煽り文句だけ拾う人。
 RATMのメンバーがこの動画に自分の音楽が使われているということを知ったらどんなに悲しむだろうと思う。そして、この時初めて、ヘイトデモに対するやるせなさが、怒りに変わった。
 結局私は、大事な、大好きなRATMの曲が汚されたから怒っているのである。自分の都合でしかない。でも、ずっと怒りをくすぶらせていたのも本当なのだ。だからこの一点で耐えられなくなってしまった。

 いつかこのブログでも書いたことがあるけど、日本は、人種コンプレックスは強く持つ国だけれど、人種差別意識が低い国だと思っていた。そんなこの国の文化が誇らしかった。でも違ったんだな。私の勘違いだった。この国は、特定の民族を排除しようと動く団体を是とするような国なのです。

 誰かに対して腹を立てて「死ね!」と思ったり「殺したい!」と思ったりすることは(本気度合いはともかくとして)誰にでもあることだと思う。でも、普通はその感情を相手にそのままぶつけたりはしない。ヘイトデモの、根本的な問題はそこにあると思う。さらには、具体的に何かをされた相手に対して「殺したい」と思っているわけでなくて、ただその集団に属している人だ、という理由でその人を「殺せ!」と大声で叫ぶというのは、その理不尽さが悔しい。

 「死ね!」とか「殺す!」ということを、相手に伝わる形でspeak outすれば、それは脅迫行為で犯罪だ。
 さらに、特定の民族に対する殺害行為、レイプ行為などの街宣、ビラ、うわさの流布などの宣伝活動は民族浄化の手法の一つでもある。また、彼らの主張する在日コリアンの国外退出がもし実際に国家で行われば、完全な国家犯罪となります。国家犯罪を喧伝するデモを合法にしていいのか、私には甚だ疑問だ。

 日本がもし、本当に自由な世界を希求しているのならば、いつか絶対このヘイトデモの増加は歴史の汚点になると思うから。もうやめてください。

theme : 政治・経済・社会問題なんでも
genre : 政治・経済

2013-10-10

骨太な雑誌

ずっと気になってて、最近初めて買った雑誌が二つともすごく面白かったので誰得でもなく俺得ですが自分用にメモしておく。

婦人画報 2013年 11月号 [雑誌]婦人画報 2013年 11月号 [雑誌]
(2013/10/01)
不明

商品詳細を見る


今回初めて、家庭画報と婦人画報は出版社が違うことを知りました。
婦人画報のコンセプトは
「年齢を重ねるほどに咲き続ける知的で美しい女性。『婦人画報』はそんな女性のために、ファッション、美容、健康、旅などをテーマに、上質な人生のヒントをお届けします。」←HPより引用

要はセレブなご婦人たちをメインターゲットにしてらっしゃいます。
まず、分厚い。これはページ数が多いというより、紙が上質なのだと思います。だから、重い。ずっしり重い。机の上に広げるか、寝転がって地べたに置いて読まないと、腕が死ぬレベルで重たい。
紙面に載っているネックレス、一億円以上(参考価格)のモノとかあります。数百万円のレベルは普通です。最後の方に20万円くらいのコートが載ってて「安いじゃん」とか思ってしまいました。
    全 然 安 く な い の に
ファッション関係、コスメ関係、グルメ関係とは別に、カルチャー誌のような特集も充実しています。古本屋特集、歌舞伎・落語関係のコラム、旅関係の特集も浮かれた内容でなく、テーマが新美南吉を旅するとか。対馬とか奈良の特集も歴史に焦点を当てたまさに「知的」な旅という感じ。
ファーニチャーの特集(なのか?)の川島織物セルコンの記事なんて、その技術と歴史を紐解く、NHKのドキュメンタリーみたいな作りです。
なんか…ホントにこんな生活してる人間いるのか? と思いますが、ちゃんと毎号休まず発刊してるところを見ると、きっと本当のお金持ちはこういう生活をしている・・・のかもしれない。
なんで今号買ったかというと、歌舞伎役者の上村吉弥、上村吉太朗の師弟の特集があったからです。吉太朗さん、紙媒体の雑誌に特集されるのは初なはずです。
お二人のお写真、シンプルな構図なのに非常に美しくきれいに撮られていて、カメラマンの腕もいい。金かかってる雑誌だった。ファッション誌というよりカルチャー誌に近いような感じがした。載っている服買えないという意味でも…。


上方芸能 189号 2013年9月号
http://www.kamigatageinou.gr.jp/

古く、正しい意味での同人誌の香りかぐわしい雑誌でした。こういう読み物を久しぶりに見つけてうれしくなっちゃった。
全記事が署名記事。
落語・文楽・歌舞伎・舞踊(上方舞)・歌劇系演劇などの 元々上方芸として全国的に認識されているものから
メディア、クラシック音楽、演劇、ダンス、漫才、文学までの上方芸能を網羅した雑誌です。

上方の文化力は、私が物心ついたときには既に低下の一途をたどっており、絶滅の危機を迎えた最近になってやっと巻き返しを図る動きが活性化してきた感がありますが、この「上方芸能」は1968年創刊の老舗で、作りがすごい骨太。大阪の文化の空洞化への危機感ハンパない。
上方文化というのは本来、やわらかい文化であるということが、最近の方には分かっていただきにくく、それに対する焦燥感みたいのは、すごく共感できました。
「東の文化と西の文化は両輪で、片方だけではダメ」というのは上方の関係者ばかりがいうことで江戸ではとんと聞きませんが、
経済と違って、文化は多様性を持つべきだと思うので、日本の単一文化主義化を食い止めるストッパーとしても、上方文化は力を持たなければならないのかもしれない。

それにしても関西系の文化人の橋本批判は厳しく激しい、この雑誌でも散見された。まあ、私も、橋本の自治都市・堺の選挙に対する無策ぶりには開いた口がふさがらなかったですけど。摂津系住民とは言え大阪育ちなのに。こういうところにも、橋本の文化への低リテラシーが透けて見えるわー。
プロフィール

tsubana

Author:tsubana
大阪在住、社会人やってる隠れのオタです。最近歌舞伎にハマってます
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・阿部敦 ・片岡仁左衛門 ・上村吉弥、上村吉太朗
・桃井はるこ などなど

  
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